仏語再勉強の軌跡

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仏語再勉強の軌跡 476

La Fraternité du Panca」シリーズ第2巻

Sœur Ynolde   008

Chapitre  1  -  08    終わり

Chapitre  1

前段

Panca兄弟を讃美する詩

Planète Phaistos, système Epsilon を舞台にしている。

本章

Ynoldeは見張られている。彼らを欺くためにPlanète Phaistosの首都Keniosで、マスクを買おうとする。

それは半透明で1cm x 5mmほどのカプセル、3週間のバッテリー寿命、老婆に変身、顔や皮膚だけでなく、声や匂いまで老婆となる。

商店の主人は、貴女のような若い美人が買うとはと驚く、通常は醜い女性が、好きな男性に気に入られようと、綺麗な姿になるマスクを買う、まあ、伯爵の皇女様が寄ってくる男たちを避ける為もあるけど。。。

(Ynoldeは父と会ったときに、殺人者の集団をcakraで撃退したが、(前巻の最後の部分)、3番目の兄弟の待つ星への長距離宇宙船の切符の販売カウンターも、宇宙空港への幾つかの入口も、彼らにガードされている。)

(頭に埋め込んだ父と自分のâmnaは時折、宇宙の全生命に危機が迫っている、早く行けと痛みを伴う信号で彼女を促す。しかし、父と同様、その危険は何なのかは聞いても答えは来ない、ただ、盲目的に、従わねばならない。彼女をPancaの二番目のリンクとしたのはGest Asraour老人であった。)

彼女は高いと値切るが、それはDNAのディテクターも、犬の鼻も騙せる、更に、追加料金で貴女の容貌に合ったIDチップも付けられる。それがあれば宇宙空港へ問題なく入れる。

(彼女は父を荼毘にふしてからの2か月間、農場で家畜のように働いてお金を貯めた。)

そして値切り交渉は続き、決着。彼女はカプセルを装着して100歳の老婆に変身、付属の取り外し具、IDチップを受け取って店を出る。そして古着屋で、黒のドレスとジャケット、そして革のブーツを買って、借りている部屋に向かう。

(季節は厳しい冬に向かっている。)

彼女は時々振り返って、跡をつけられていないかを確認。マスクが無ければ、彼女の姿は男たちの好色な視線を集めるわけだが、今は哀れみか、嫌悪の視線。彼女の部屋のある建物の階段で、いつもは言葉を交わす少女も、彼女には気づかず、通り過ぎる。

しかし、2階の踊り場に着くと、危険を感じる。ためらったが、恩師のGest Asraourの言葉を思い出す。直面を避けた危険は、遅かれ早かれ、更に大きく強くなって、またやってくる。

Cakraを取り出し、半開きになっている自分の部屋の扉を蹴って開ける。

そこには若い男がいた。彼女は農場で一緒だったBroukと分かる。

彼女は、居場所は誰にも教えていない。彼は裏のルートで居場所をつかみ、訪ねて来ていた。

農場は、2ヶ月目の給料を貰って、すぐに、出た。彼のことは好きだったが、父の過ちを犯さないように、必死で忘れようとした。変装を取りたい気持ちにも必死で耐えた。そして、彼がいなくなり、物音がしなくなってからベッドに横になり泣いた。

そして彼女は宇宙空港のカウンターに向かう。変装は効いているようで無事到着。2 光年先の惑星Fangoへは黒エネルギー使用でも3ヶ月かかり、そのチケット代は、彼女の全財産に、ほぼ相当。そこから3番目の兄弟の待つTau du Kolpterへは黒エネルギーのトンネルで行けるが、通常の宇宙船を希望する人もいる。Fangoへの道中、追加費用で、護身用にアンドロを付けることも可能だが、断念。彼女はTau du Kolpterへの費用は、Fangoで何とかしなくてはならない。彼女はチケットを予約、10日後に出発だが、その2日前にカウンターに出頭することとなる。

8日間、彼女はマスクを外し、部屋で過ごす。複雑な気持ちでBroukを待つが彼は来ない。食事と飲み物は配達を取る。そして、15年付けた日記を読み返すが、父と会ってからは付けていない。彼女は母を思い出し、自分と瓜二つと思う。父が家を出てからの出来事は鮮明にâmnaからたどれるが、自分の脳の記憶は、感情が介入して、ぼやけている。しかし、自分の感情、出来事は鮮明にâmnaに記憶され、3番目の兄弟に引き継がれる。

冬の嵐は7日目の夜から8日目の明け方まで吹き荒れ、インターネットはつながらない。彼女は宇宙船の離陸に影響が出ないか心配しつつ、古着を着て、マスクを顎に入れ、老婆への変身を確認して部屋を出、階段を下りて外にでる。風雨は強く、ずぶぬれになりながら何とか進む。小さな広場に出ると、4人のナイフを持ったチンピラに金を出せと脅かされる。彼女は、金はない、通してくれと頼む。彼らはナイフを出して彼女に近づく。彼女は服の下のcakraを握り、私がこの手を出すと一人が死ぬことになると脅す。彼女は、殺したくはないが、どうしても邪魔をされるならばやらねばならぬと決意。その時、彼女の後ろの方から、馬鹿ども、立ち去れ、と太い声。驚いて、チンピラは逃げる。彼女が振り向くとBroukがいる。彼は、伝統的な当地のサーベルを持ち、笑いながら彼女に近づいて来た。

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