仏語再勉強の軌跡

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236 The Man He Killed

第三詩集 "Time's Laughingstocks and Other Verses" 「時の笑い草」

236 The Man He Killed

彼が殺した男

http://youtube.com/watch?v=EMSUBvNob2s

'Had he and I but met
By some old ancient inn,
We should have sat us down to wet
Right many a nipperkin!

   「俺があいつに どこか古めかしい酒場で
   出遭ってさえいたのだったら
二人でどっかと腰を据えて、何枚もナプキンを
   濡らすほど 飲みあっていたろうに!

'But ranged as infantry,
And staring face to face,
I shot at him as he at me,
And killed him in his place.

   「だが歩兵隊として配列されて
   顔と顔をにらみあっていたから
あいつが俺を狙ったように 俺もあいつを狙って
   その場で 撃ち殺してしまったのだ

'I shot him dead because -
Because he was my foe,
Just so: my foe of course he was;
That's clear enough; although

   「俺はあいつを撃ち殺した、そのわけは -
   わけは、あいつが俺の敵だったからだ
それだけさ、もちろん俺の敵だったのさ、あいつは。
   それははっきりしている。とは言うものの

'He thought he'd 'list, perhaps,
Off-hand like - just as I -
Was out of work - had sold his traps -
No other reason why.

   「あいつもおそらく - 俺とおんなじように -
   深く考えもしねえで 兵隊に入ろうとおもったんだろ、
仕事にあぶれてたんだよ - 売れる物 売り尽してたんだろ、
   ほかに兵隊になるわけはなかったのよ

'Yes; quaint and curious war is!
You shoot a fellow down
You'd treat if met where any bar is,
Or help to half-a-crown.'
     
 1902

   「そうさ、戦争なんて 変ちくりんな奇妙なもんよ!
   一つでもバーのある所で会っていりゃ、おごってやったり
半クラウン位までなら 食いもの とってやったりするはずの男を
   鉄砲で撃ち殺すんだもんな」


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この詩は第三詩集 "Time's Laughingstocks and Other Verses" 「時の笑い草」の中の一つで、朗読は、Mr. James Taylorです。

Wikiの解説です。

https://en.wikipedia.org/wiki/The_Man_He_Killed

他の解説と朗読です。

http://youtube.com/watch?v=Bfzr1IHpCjs