1942年2月"Zenith"で初出版(改訂版1952年1月"Future"で出版 – 5/104 にまとめ)。
未来世界で人類は太陽系を知りつくし、ユートピアを出現させていた。しかし、それは倦怠が支配する世界だった。太陽系の外に出て別の星を探検することは距離的に不可能で、人類は、太陽系に閉じ込められたような気分に押しつぶされていた。
一人の男も、全てに飽きていた。そして、自殺という究極の逃げ道でなく、何か面白いway-outはないかと考え、実行する。
彼を乗せた宇宙船は、冥王星のさらに外で太陽を回る軌道に乗る。そしてその中で彼は遠い未来まで冬眠する。タイマーが100年ごとに時を刻み、予定の時が来る。そして、男をめざめさせる機能が動き出すが、完全には作動しない。
宇宙船は、来た道を逆に戻り、地球に向かう。しかし月はなく、第三惑星は土星のような輪に囲まれていた。着陸すべき予定の場所はすでにないが、宇宙船は陸地を発見して、そこに着陸する。
そして、地球の支配者たちがやってきて、故障した機械を修理し、男を目覚めさせる。
安楽死状態から一時的に目覚めた彼は、自分が最終のゴールに到達したことを知る。そして、少し悲しげに笑い、再度、今度は永遠に、目を閉じる。
彼は人類と昆虫の長い戦いが終わり、勝者は人類でないことを知ったのだった。
(注)
5/104とは結果は同じですが、それに至る過程が違います。最終的にACCは、5/104の形に改訂しました。
どちらが好きかは人によるでしょうが、私は、このoriginal versionの方が好きです。