若いころに、さんざん読みました。何か急にどういう生涯を送ったのか知りたくなり、まずは Deiphiの英語版の全集をKINDLEで購入(225円)し、中にある3種類の伝記/解説を読みました。哲学の説明が多く、伝記部分があまりなく、別途、伝記を探し、英語版は4千円以上なので、KINDLEスペイン語版(553円)を買って、読みました。読んだとは言え、やはりこの本も、ショーペンハウアー自身の伝記部分より、その他の部分が多かったです。伝記部分をピックアップしながら斜め読みしました。
父親が裕福な国際的商人で、ヨーロッパ各地を旅し、イギリス、フランスは留学しました。そして、父親の死後、父親の遺産で暮らしたようです。それで Money is time. と書いていたのがわかりました。英語、フランス語は母国語のドイツ語並みにでき、イタリア語はオペラのため、スペイン語はセルバンテスを読むために勉強して、ものにしたそうです。そして、勿論、当時の知識人として、ラテン語、ギリシャ語もできました。
朝は冷水摩擦、フルートを吹き、毎日2時間ほど歩き、犬を愛したとか。そして、女性関係はいろいろあったようですが、結局、結婚することはなかった。
かなり女性蔑視ですが、それは、母親とそりが合わなかったためのようです。母親が死ぬ前の20年ほどは会うこともなかったようです。兄弟姉妹では、妹が一人だけいたようですが、彼女の死後、母親の肖像画をもらい受けて、家に置いてはいたそうですが。。。
ゲーテよりはかなり年下ですが、交流があったようです。色彩論に関しては、意見の相違があったようですが、ゲーテの文学を尊敬する気持ちは生涯もっていて、ゲーテの肖像画をカントの肖像画とともに家に置いていた。これは、知りませんでした。
結局、カントの哲学を更に掘り下げ、古代インド哲学と融合させた哲学を作り出したということですね。ウパニシャッドのラテン語訳を精読、仏像も家に置いていたそうです。
死についてどう書いているか、その部分を英語版で読みましたが、どうも詭弁で頭の中をかきまわされた感じで、良くわかりませんでした。死ぬと個性は消えるが意思が残る。?????ですね。
金持ちのお坊ちゃまが、道楽に哲学をやったという感じで、ちょっと、嫌になりました。そして、その影響か、赤貧の移民の家庭から這い上がったカミュをまた読みたくなりました。