仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

The Du Mauriers

Daphneの祖父とその母を中心とした彼女の先祖のことを小説風に読めるべく書いたジャンルとしては一応Non Fictionです。"Jamaica Inn"と"Rebecca"いう4作目と5作目のnovelの中間に位置する作品。軍人である夫の部隊がエジプトに駐留するのに同行し、灼熱のアレキサンドリアで、しかも、真夏に書いたとのことです。
手紙等の資料がかなり残っていたようで、それらを調べ、整理したうえで書いたと、伝記に書かれています。
正直いって、読むのに努力が要りました。今まで読んだ作品は全て、次はどうなるのか、読者を引きずり込む力を感じましたが、それが、やや、弱く思えました。やはり一応はNon Fictionなので、事実に縛られ、彼女の天衣無縫の筆の勢いが、鈍ったのかも知れません。

一応の中心は祖父ですが、ヴィクトリア時代では有名な挿絵画家、小説家だったそうで、私の専門としたThomas Hardyの小説の挿絵も書いていて、見た、記憶があります。当時の「パンチ」という雑誌が、主たる活躍の舞台だったそうです。本の表紙の絵を見て、どこかで見たことがあると感じる方もいるのでは、と思います。