仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

The Rebecca Notebook and Other Memories

1981年Daphne du Maurierが74歳、亡くなる8年ほど前の出版です。'Rebecca'は何度か読み、また、朗読も聞きました。この本の最初の部分は、その構想段階のもので、最終の形とは、異なっていますが、興味を持って読めました。彼女の作品を年代順に読もうと現在しており、その過程にあります。

後半部分のOther Memoriesも大変興味深い内容でした。本の最初の解説にあるように、作家の自伝とかエッセーは、作品を創造する過程の秘密が書かれているかと興味をそそられるが、結局は、わからないわけです。

彼女はCornwallに住んで、いろいろな作品を書いたわけですが、'Rebecca'のモデルにした家を所有して最後までそこに住んだのかと思っていましたが、いろいろ紆余曲折があったようです。現在、Margaret Forsterの伝記と平行して作品を読んでいますが、これから、それらの事情を、作品を読みながら知ることを楽しみにしています。

この本の出版のために書き下ろした'This I believe'は、彼女の哲学というような内容で、大変、興味深かった。社会は家族が基本だが、女性解放の流れの中で、それが揺らいでいる。その基本なしで、社会はやっていけるだろうか。また、現代は宗教が失われつつあるが、それなして、人類はやっていけるだろうかという問題提起。後者については、現代科学はそれを解明してはいないが、人間の中にある、第六感のようなものが、その解決に資するかも知れないという示唆。何か、古代インド哲学、ヨガ、瞑想の世界を言っているようで、煙に巻かれた。

1930出版のHumbert Wolfeという作家の'The Uncelestial City'について言及があり、Googleで見たら、以下のリンクがあった。また、著者のWolfeのサイン入りの初版本が、比較的安価で入手できそうなので、どうしようか、迷う。
http://www.sfsite.com/fsf/2007/cur0705.htm