仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

135 The Self-Unseeing

第ニ詩集 "Poems of the Past and the Present" 「過去と現在の詩」

135 The Self-Unseeing

自己を見ざる者たち

http://youtube.com/watch?v=9CuG2Eqd238

Here is the ancient floor,
Footworn and hollowed and thin,
Here was the former door
Where the dead feet walked in.

   ここにあの年古りた床がある
   足で摩滅し、窪み、薄くなってしまっている床、
   この位置に以前は ドアが付いていた
   今は死んでしまった人の足が ここから入ってきた

She sat here in her chair,
Smiling into the fire;
He who played stood there,
Bowing it higher and higher.

   母は ここで椅子に腰かけ
   暖炉を見ながら微笑んでいた
   ヴァイオリンを弾く父は ここに立ち、 その弓は
   高く、 さらに高く 調べを奏でていた

Childlike, I danced in a dream;
Blessings emblazoned that day;
Everything glowed with a gleam;
Yet we were looking away!

   子供らしく、 ぼくは夢見心地で踊っていた
   あの日を 幸せが 色どり豊かな家紋のように輝かせていた
   すべてのものがほのかな光を発していた
   けれど ぼくたちは よそ見をしていたのだ!


*****

この詩は第ニ詩集の "Poems of the Past and the Present" 「過去と現在の詩」の中の一つで、朗読は、Mr. Bruce Alexanderです。

生家での幼年時代を回想して歌っています。

(「ここにあの年古りた床がある」は、単に「ここに古い床がある」でいいと私は思います。)
(「けれど ぼくたちは よそ見をしていたのだ!」は、その時は、その素晴らしさに気がつかなかった、の意と思います。)

その他、朗読が二つ。

http://youtube.com/watch?v=J6nMcoTm6Q0


Mr. Brian Nellistは長らくリバプール大で英文学を教えていた先生です。朗読は力強く、そのの後に続く、解説もいいですね。

http://www.dailymotion.com/video/x28v4e1_thomas-hardy-the-self-unseeing_creation