仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

芹沢光治良018

忙中閑。「春の谷間」読了。

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昭和27年出版。

二人の姉妹が、東大を受験するところから物語は始まる。姉は仏文、妹は経済。二人とも合格し、それぞれの道を歩む。妹は独身であり、完全に独立した人格を持ち、自由に生きる女性として描かれている。姉には、夫と幼子がいるが、奨学金を得るために法的には離婚する。そして仏文の勉強に励むが、仏文の仲間のさる男性に心惹かれる。しかし、子供と夫を捨てきれずに悩む。

考えさせられる物語。ストーリーとしては、Daphne du Maurier の Frenchman's Creek を思い出しました。主人公の女性も子供と夫を捨てきれず、愛するフランスの海賊との逃避行に踏み切れない。最後の別れの部分を再読したいですが、本は処分してなし。Audibleは残っていましたので、いずれ再聴しようとは思いますが。。。(以下、私のブログ)

https://hahanokaigo.hatenablog.com/entry/20090824/1251097978

https://hahanokaigo.hatenablog.com/entry/20111004/1317694477

Joan Fontaineが主人公のDVDがあることは知っていましたが、ヒッチコックRebeccaの演技イメージが強く、合わない感じです。しかし、他の女優のもあるようで、見たいですが。。。

https://www.amazon.com/frenchmans-creek-dvd/s?k=frenchmans+creek+dvd

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姉は、夫、娘から将来自分が立派な女性になったと思われたいということが、仏文を選んだ理由のようです。要は、人からどう思われるかが主眼。妹は、はっきりと、自分がしたいことがある。その違いですね。

その問いは、自分に対してもすべきと痛感。私は何のためにフランス語をやろうとしているのか。人から良く思われたい、すごいと思われたい、それが目的であったら、74歳、残り少ない人生で、はたしてやる価値ありや。