忙中閑。「女にうまれて」読了。
昭和33年出版。
自伝的内容。終戦直後頃から10年ほどの、妻と4人の娘の生き方を描く。
男に頼るのでなく、はっきりとした自分の生きる目標を持って生きてほしいという暖かい愛情を持って見守る。
良い悪い、好き嫌い、いろいろな意見はあるでしょうが、作者が妻や娘に持ってほしいと願う生きる目標は、音楽、文学、学問、芸術、思想のようなものです。
難しいですね。個人の性格、趣味の問題もあるでしょう。ですが、男に頼り、同調するような生き方でなく、自分独自で一生追求して悔いない目標を持ってほしいということです。
妻、良子、
長女、松子、
次女、友子、
三女、芙美子、
四女、礼子。
終戦直後の苦しい時代を経て、「巴里に死す」のヨーロッパでの出版成功で外貨を得、それで、三女を声楽で、四女をピアノでヨーロッパに留学させることができたところで、物語は終わる。