仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

芹沢光治良017

忙中閑。「愛と死の書」2度目、読了。

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昭和14年出版。愛する夫、母、弟と、立て続けに死別した夫人の悲しみと、それからの立ち直りを描く。

作者は中国における戦争を見に行ったわけだが、そこで、結核から立ち直って健康を取り戻し、そして、日本軍の極悪非道を見聞した。

この作品は前者の、結核から決別した喜びと、これから思う存分、執筆に邁進する決意を表明している。

女性の主人公に、一人称で経験を語らせ、それにより、後者を意識的に、自然に、避けている。

日本軍の中国における悪行は、後年、「人間の運命」中で、描いています。