仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

211 A Church Romance

第三詩集 "Time's Laughingstocks and Other Verses" 「時の笑い草」

211 A Church Romance
    (Mellstock circa 1835)

教会でのロマンス
(メルストック  1835年頃)

http://youtube.com/watch?v=Kq7zwXFgucI

She turned in the high pew, until her sight
Swept the west gallery, and caught its row
Of music-men with viol, book, and bow
Against the sinking sad tower-window light.

   彼女は高い教会座席から振り向いた。やがて彼女の視線は
   西の桟敷席をかすめ、その席の並びの中に
   ヴァイオリンと楽譜と弓を持って 沈もうとして悲しげな太陽の
   教会塔からの光を背景に 楽隊員が居るのを見た   

She turned again; and in her pride's despite
One strenuous viol's inspirer seemed to throw
A message from his string to her below,
Which said: "I claim thee as my own forthright!"

   彼女はもう一度振り返った。彼女はプライドの高い女だったのに
   力強くヴァイオリンを弾く一人の男性が 下方の彼女に向けて
   彼の弦からメッセージを送っているように見えた、それは
   「僕は君を今すぐ自分のものにしたい!」と言っていた。

Thus their hearts' bond began, in due time signed.
And long years thence, when Age had scared Romance,
At some old attitude of his or glance
That gallery-scene would break upon her mind,
With him as minstrel, ardent, young, and trim,
Bowing "New Sabbath" or "Mount Ephraim."

   このように二人の心の絆が始まった、やがてそれは正式に署名された
   それから長い年月が経ち、 (老齢)が(ロマンス)を追い払ったのち
   夫の年老いた何かのしぐさや 目つきを見るたびに
   あの桟敷席の情景が 彼女の胸に押し寄せた
   それは 彼が熱っぽく若くおしゃれな楽団員として
   「新しい安息日」や「エフレイム山」を弾いている姿だった


*****

この詩は第三詩集の "Time's Laughingstocks and Other Verses" 「時の笑い草」の中の一つで、朗読は、Janet Mawという先生です。


Mellstockは、Hardyの世界(Wessex)では、Stinfordのことです。教会についてのいろいろな写真入り説明は以下をご覧ください。

http://www.dorsethistoricchurchestrust.co.uk/stinsford2.htm

Hardyの父も祖父もこの教会でバイオリンを弾いていました。この詩(Sonnnet)は、父と母のことをイメージして歌っています。

Hardyはこの教会の墓地に葬られることを希望しましたが、心臓のみがここに葬られ、ashesはWestminster AbbeyのPoets' Cornerに葬られました。

以下は、この教会での葬式です、心臓だけですが。

http://youtube.com/watch?v=QWHQTyxGcY0

更にYoutubeから2本お借りしました。1本目はHardyの詩や小説の舞台となったWessexの紹介、2本目のMax Gateは彼が設計し、住んだ家で、最後が、生家です。

http://youtube.com/watch?v=G5gYtsZzonU

http://youtube.com/watch?v=k142YvoFaPw


余談ですが、以下によると、作曲家のヘンデルもそこに葬られていますね。

https://en.wikipedia.org/wiki/Poets%27_Corner