2013年、著者76歳の出版です。
雑誌その他に連載していたものをまとめたそうです。福島の原発事故が中心で、その他、身辺の出来事も書かれています。
76歳、且つ、心筋梗塞の病み上がりですが、使命感をもって、福島に定期的に出かけ、患者あるいは救援隊メンバーの診察・治療、その他、援助活動に従事しています。
放射能の危険性について、特に、内部被曝(水や食物として体内に入った放射性物質)について述べています。これには安全値はなく、たとえ少量でも遺伝子を破壊する。我々は子供や孫だけでなく、更に未来の世代に対しても負の遺産を作ってしまった。だから私は、自分の力でやれるだけのことはやりたい。それが私の生きがいだ。
実際に活動されているのがすごいですね。私など、大変な状況だ、原発は止めさせなければならないとは思いつつ、具体的行動は起こせないですね。
「遺伝子はダメなあなたを愛してる」 (朝日文庫、福岡伸一)の紹介もありました。働き蟻のお話しです。働き蟻の中にも全然働かない蟻がいる。それらは、危機に瀕した時の援軍。集団として生き延びる為の知恵。予備軍、サボりを許さない(現代?)社会は自然の摂理に反している。
これで、ダメな私も多少は慰められましたか。。。しかし今は、全人類存亡の危機かも知れませんね。