仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

千葉敦子 その3

これらも、10数年ぶりに再読です。日本のおかしな点をずばり。彼女が海外に出たかった理由もわかりますね。同感です。

特に、鈴木健二草柳大蔵の女性観に対する批評は勇気ありますね。ニューヨーク移住直前に書いていることを割り引いても、はっきりと書名、著者名をあげて、おかしいのではと、理論整然と、自説を述べる姿勢はすごい。鈴木健二の「気くばりのすすめ」は数百万部のベストセラーだったそうです。

日本社会の男尊女卑は構造的大問題です。お二人は一応知識人でいらっしゃるのに、ひどい。著者の言う通り、対等あるいは自分より上という女性をご存じないのでしょう。情けないですね。

ここスリランカは、日本よりもっとひどいという話をこちらに長く住んでいる日本人から聞きます。特に、イスラム教の男性はひどいようです。また、二人のスリランカ人の家庭教師からも、異口同音に、当地の男尊女卑の話しを聞きました。

私は日本人男性ですが、男尊女卑の考えは皆無です。考えてみると、幼いころから、職業(洋裁店)を持って夜遅くまで働いている母親の姿を見ていましたし、20歳の時にヨーロッパで島田悠紀子さん(http://www.sumi-arts.com/)という、生き方も、考え方もしっかりした女性と知り合ったことが背景にあるようです。主婦専業の母親と、仕事中心の父親の家庭に育つと、鈴木健二の「気くばりのすすめ」を読んで、なるほどと思うのでは。