仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

ゴッホの命日

7月29日の今日がゴッホの命日です。Today in Literature (http://www.todayinliterature.com/)を最近チェックするようにしていて、一昨日、気が付きました。ピストルを撃ったのが27日で、亡くなったのが今日です。
以下の本は妻の友人から何年か前に頂戴したものです。昔の上司が書かれた本とのことでしたが、なかなか読めずに、ようやく昨日読みました。遅くなってごめんなさい。また、ありがとうございました。

他殺という衝撃的タイトルですが、要は、ゴッホゴーギャンに同性愛的片思いをしていて、ゴーギャンが、それを避けるため、また、徐々に絵の評判の良くなってきたゴッホを妬んで、自殺(未遂)するように仕向けたという内容です。面白く、読みました。サマセット・モームは「月と六ペンス」の取材中に、ゴッホゴーギャンに同性愛的片思いをしていたことに気付いたとも書いています。モームは1962年、サザビーのオークションで、所有していた印象派を中心とする絵画を売却したそうですが、それにはゴッホの作品は含まれていなかったそうです。モームの財力からすれば、購入できたでしょうが、自分自身の同性愛的傾向を表にしたくないために、敢えて所有しなかったと著者は想定しています。私もこれには同感です。そして、ゴッホゴーギャンに同性愛的片思いをしていたことの詳しい説明も、なるほどと思いました。しかし、ゴーギャンゴッホを自殺(未遂)するように仕向けたという点は、少し飛躍しているような気がしました。しかし、自殺ではないという点は同感です。
インターネットで検索した所、実弟のテオが殺したという説もありました。しかし、これは、かなり荒唐無稽と思います。
また、左もあり、早速ダウンロードして、死についての部分を読みました。この本はジャーナリスト2人が綿密な調査と実地取材に基づいて書いたようで、何となく信憑性を感じます。これによると最後にゴッホが滞在していた場所の名士の子供がピストルを持っていて、ゴッホと小競り合いの喧嘩のような状況で発射された弾が、ゴッホに命中したというものです。これで自殺の意図であれば考えられない角度から腹に入った弾が説明できます。また、その元少年は、死の直前に、その出来事を告白したそうです。
ゴッホはその少年をかばい、自分は、もう死んでもいいという思いから、自殺を演じたとの結論でした。なるほど。

以下はその著者たちのお話です。