Thomas HardyはJude the Obscureを最後に、小説を書くことを断念し、以降、詩(韻文)に専念、そして8冊の詩集と一冊の戯曲を出版します。
それは、彼の考えが当時の社会通念に反していたからで、彼の妻すら、Jude the Obscureの出版を阻止しようとしたほどでした。
Hardy自身、これ以上、世間から批判を浴びてまで小説という形式にこだわるのは意味がない、これからは詩作に転向すると書いています。
詩であれば、彼の考えを、カモフラージュできるからです。だから、わざと難解に作詩していることもあります。
私はHardyの小説を中心とした散文は全て、大学の時の研究テーマとして何度も読みましたが、韻文は難解で、読めませんでした。
その後、50歳を過ぎてから、再度、全ての散文を再読しました。気に入った小説は繰り返し読み、朗読を聞いたりしました。しかし、詩は、難しい。
私は、古希クラブの会員になり、父の亡くなった時まで、あと3年半ほどになりました。人生の最後の仕上げの一環として、それまでに、Hardyの全ての詩を味わってみたい。翻訳は、それほど種類はないですが、集めてみたいと思います。朗読も同様です。
上の写真の本が全ての詩を集大成した定本です。私はThomas Hardy協会のリストメンバーになって15年ほどですが、会員の詩に関する投稿は、全てこの本をベースになされています。