仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

「青の時代」と「白昼の死角」

高木彬光の「白昼の死角」はKINDLEで初めて読んだ本として紹介しました。その後、一時帰国した妻に三島由紀夫の「青の時代」の本と、映画「白昼の死角」のDVDを買ってきてもらいました。「青の時代」は、高木彬光の「白昼の死角」と同じく、東大生たちの始めた金融会社の事件を取り上げていますが、正直いって面白くなかったですね。さんざんかぶれた三島由紀夫でしたが、私が齢をとったのでしょうか。全くおもしろく感じない。青白いインテリ臭さが鼻について、嫌になりました。モデルは、三島と同じ東大法学部の、2年先輩だったようです。昭和39年の「平凡パンチ」創刊2号だったと思いますが、「楯の会」の隊員募集広告が載ったと思います。そのとき私は大学浪人で、三島の影響でボデイビルをやっていました。そして入隊を真剣に考えたのを思い出します。もし入隊していたら、人生変わっていたでしょうね。「私は裸でいる時が一番紳士だ。何故ならば、私は私の不健全な精神を、健全な肉体で覆い隠すことに成功したからだ。」という三島の言葉に感激して、17歳の時から自分のひ弱な体を改造しようと、ボデイビルの道場に通い、必死でトレーニングに励みました。三島ほどにはなりませんでしたが、当時は、そこそこの体になりました。しかし、今は、跡形もないです。

DVDは良かったですね。出演も豪華キャストが一杯だし、テーマ曲も懐かしいです。作者の高木彬光も、製作の角川春樹も少し出演します。高木彬光の「白昼の死角」ではニューヨークからの手紙で終わっていましたが、DVDは鶴岡七郎が貨物船に乗ってどこかに出て行く所で終わっていました。記憶ではブラジルに行くことになっていましたが、はっきりしていません。ナレーションか、字幕で出たような気もしますが、定かではありません。DVDのジャケットの左側の写真で、島田陽子が夏木勲を見ている写真がありますが、これはDVD内の予告編には出てきますが、本編ではありません。私は「白昼の死角」の映画を、多分、劇場はでなく、しばらく後の、TV放映で見たと思います。このDVDの本編は劇場放映あるいはTV放映のものとは微妙に違うのかも知れません。
ブラジルに移住した友人の話が本当だとすれば(http://d.hatena.ne.jp/toeic990/20140522)、鶴岡七郎はブラジルで、警官隊と銃撃戦の末に射殺されたそうです。いかにも、七郎にふさわしい最後ですね。一体ブラジルでは、どんな悪事をやって、警官隊と撃ち合いになったのでしょうか。。。そして最後には何を考えたのでしょうか。名前は忘れましたが、「これでおしまい。」と言って死んだ有名人がいました。まさにそれでしょうか。。。。。
DVDを見て、また原作が読みたくなりました。DVDは全てのエピソードが載っていもいないし、脚色もありますが、主要登場人物の顔が原作を読みながら思い浮かぶでしょうから、面白さも倍加すると思います。
我が人生最後の大仕事としてタミル語が残っているのに、こんなことしていて、いいんですかね。英語も中途半端、スペイン語は更に駄目、シンハラ語は更にもっと駄目、せめてタミル語は何とかしたいのですが。。。。


しかし、島田陽子のDVDを見たせいか、もう一作、見たいが我慢していたものが再浮上してきました。James Clavellの’Shogun’です。原作は1000ページを超える大作ですが、面白くて2回読みました。多分DVDでは島田陽子マリコ細川ガラシャ夫人)役、三船敏郎がトラナガ(徳川家康)役でしょうか。原作ではマリコが三浦按針の世話役として登場します。どなたかのレビューに島田陽子の英語のことがありますが、どんな英語なのか、興味津々ですね。「当時、島田陽子の話す英語が、米/英国で話題になったそうだ。アメリカ英語でも、イギリス英語でもない島田の上品な英語も、「遠い国日本」の、そしてこの映画そのものの魅力の一つとして映ったようだ。」