左側の本は、同じ著者による右側の本の要約版です。Mataleで知り合ったスリランカ人よりプレゼントされました。
日本に一時帰国したさい、機中で読みました。仏教について良くまとめてあると感じました。
仏教は、いわゆる宗教ではなく、実践倫理に重きを置く哲学である、と書かれていると思います。仏陀は神ではない、一人の偉大な指導者としての人間である。
他力本願で南無阿弥陀仏と唱えれば救われるとする大乗仏教とは全く別のの思想です。キリスト教よりは、なじめる考えですが、勿論、にわかに帰依できるわけではありません。
キリスト教は、死後に個性を残した魂が残り、生前の行いにより、天国に行くか、地獄に行くかが決まる、と考えます。しかし、この本の仏教は、現在の生命は過去から輪廻転生したものであり、死後、また輪廻転生して別のものとして生まれ変わると考えているようです。そして、該当箇所を右側の本で概読すると、以下の記述があり、時空・次元を超えた生命の存在を考えているものと思われます。
'----According to Buddhism the earth, an almost insignificant speck in the universe, is not the only habitable world, and humans are not the only living beings.----Births may take place in different spheres of existence.---'
ざっと目を通しただけなので良くわかりませんが、私には、キリスト教より、はるかに、なじめる考え方です。生命とは何か、死後全ては無に帰するのか、それとも、何か残るのか、そのような人類の究極の問いに対し、どう考えるべきか、そして、どう死に直面するか。そういうことを考えられる余裕のある自分は幸せだと思います。