仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

「晩年のボーヴォワール」


日本語タイトルに騙された感じです。晩年のことは、あまり詳しくないです。フランス語のタイトル通り、フランスの女性解放運動のことが主です。そして勿論その中心にボーヴォワールがいたわけです。著者は20歳の頃に、その運動に参加していてボーヴォワールと知り合い、その後、死に至るまで、親しく、付き合ったことが書かれています。

ですが、書かれ方が、かなり著者中心的で、私の求めているものからは、離れている感じでした。サルトルの死後の6年間、ボーヴォワールは、やはり、もぬけの殻の感じですね。もう、書くことがないと著者に語ったそうです。Daphne du Maurierの晩年を思わせます。

著者は、84歳のHenry Millerの自宅を訪問し、1時間ほど、話をしたとか、ボーヴォワールはMillerの彼女であったAnais Ninを嫌っていたとか、は面白かったです。

ボーヴォワールの著作一覧、関連年表は良くできていました。これは訳者が書いたのでしょう。