仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

中山可穂

次にKINDLEで読んだ本。中山可穂の作品の内、KINDLE版のすべてです。

ビアンでない主題の作品群に特に魅力を感じます。「悲歌」「サイゴン・タンゴ・カフェ」の各短編群が大体そうです。「悲歌」の中の一篇の「定家」は雷の場面で一瞬ドキリときました。式子内親王を愛した藤原定家が、死後も彼女を忘れられず、ついに定家葛(テイカカズラ)に生まれ変わって彼女の墓にからみついたという伝説(能『定家』)に基づく。定家蔓テイカカズラ)は以前、南箱根に住んでいた時の散歩コースに咲いていました。このシリーズは能の主題を作者が現代風にアレンジしたものです。もう一冊あるようですが、KINDLE化はされていません。
ビアンが主題の本は、少数派の異端がのけ者にされて破滅的に生きる道を選ぶ、というテーマが特徴的です。私も、結局は日本では異端だったように思います。。。。でも私は、そこまでは極端には生きられませんでした。。。。