仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

大人の見識

日本に一時帰国したさいに、捨てずに残っていたものの山の中にあった。自分で買ったのか、人からもらったのか記憶なし。
軍隊の話は少々食傷気味となったが、その他、それなりに面白かった。自分の状況に絡め、対談での中西輝政京大教授の話が一番印象に残った。
ギリシャの歴史家ポリュビオスの言葉。物事が宙ぶらりんの状態で延々と続くのが人の魂をいちばん参らせる。カルタゴがローマの挑発に耐えかねて爆発して滅びたのはそれだ。これは、英国のエリートの決まり文句。英国のエリートは、物事がどちらにも決まらない気持ち悪さに延々と耐えねばならない、という教育をされている。世界史に大をなす国の必要条件。
その他、英国の王室の戦時に第一線にでる「武」の伝統の話も、Hungry Hillにからめ、印象に残った。「論語」の話も良く、もう一度読んでみたいとも思ったが、人生の残り時間の中での優先順位から考えると、できそうもないですね。イギリス流ユーモアの話、そして、本論の大人の見識も、それなりに、なるほどと思いました。