仏語再勉強の軌跡

フランス語の本が楽しめるようにするのが今年の目標

巴里に死す002

昭和29年発行の版で読みました。感動的な内容、如何にも芹澤らしい、ヒューマニズム溢れた作品。ノーベル賞の候補になったのも頷けます。世界平和、人類の福祉・発展、生命の尊重を重視するノーベル賞の趣旨に合っていますね。

日本の現代作家で、毎回、ノーベル文学賞受賞かと騒がれている作家がいますが、彼の作品はあくまでart for art's sakeで、ノーベル賞の趣旨に合っていません。

「人間の運命」の中で、文体をわかりやすくしなければならない、と書いています。この作品は戦中、昭和17年1942年の一年間、婦人公論に連載したもの。確かに文章は長い。「人間の運命」とはだいぶ違います。仏訳は相当苦労したのではないかと思われます。

近々、仏訳を、異邦人でやったようにノートに書き取りつつ、解読したいと思います。

分量は、異邦人の和訳で比較すると、1.8倍程度で、やるとなると、半年以上かかるでしょう。

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